Shin Hayashi 「うちは優しい会社だと思うのに、なぜか若手がすぐ辞める…」
採用や定着の相談を受けていると、よく耳にする言葉です。
“優しい＝辞めない職場”と思われがちですが、実はその優しさが、若手には不安の種になっていることもあります。
この記事では、
- 若手がすぐ辞める会社の特徴
- 優しい職場に潜む3つのリスク
- 優しさを“定着力”に変えるための視点
をコンパクトに整理します。
■ 若手がすぐ辞める会社の特徴
現場でよく見る「若手が辞めやすい会社」の共通点は、例えば次のようなものです。
- 仕事の期待値があいまいで、「とりあえず頑張って」で進んでいる
- ルールや基準が“なんとなく”で、人によって注意されたりされなかったりする
- 良い点も改善点もほとんどフィードバックされない
- 困ると誰かが助けてくれるが、任されている実感が薄い
一つひとつは“優しい会社あるある”ですが、若手からすると不安やモヤモヤの原因になりやすいポイントです。
■ 優しい職場に潜む3つのリスク
① 期待値のギャップ
会社は「助けているつもり」でも、若手は「任されていない」「評価されていない」と受け取ることがあります。
このギャップが続くと、「ここでは成長できないかも」という不安につながります。
② ルールの曖昧さ
注意されない・時間も“だいたい”でOK・NGラインも不明確。
一見ラクに見えますが、若手が求めているのは「優しさ」よりも「安心して動ける明確さ」です。
③ フィードバック不足
「厳しく言うと辞めてしまうかも」と配慮するあまり、フィードバック自体が減ってしまうことも。
良い点も改善点も聞けないと、若手は「期待されていないのでは？」と感じ、早期離職につながりやすくなります。
■ “優しいだけ”を脱するための3つの視点
会社ごとに正解は違いますが、考えるヒントとして次の3つがあります。
- 誰に何を期待しているのか、言葉にできているか
（半年〜1年後に任せたい役割を共有できているか） - 優しさとルールのバランスは取れているか
（暗黙の了解や、人によるバラつきが放置されていないか） - 若手が自分の立ち位置を把握できているか
（良い点・改善点を伝える短い対話の機会があるか）
■ まとめ
優しい会社が悪いのではなく、
その優しさが 若手にどう伝わっているか がポイントです。
- 期待のズレ
- ルールの曖昧さ
- フィードバック不足
この3つのギャップを少しずつ整えていくことで、
優しさは“辞めやすさ”ではなく“定着力”へと変わっていきます。
若手が辞めやすい、育たないと感じる企業は、
ぜひ一度“優しさの伝わり方”を見直してみてください。